不登校初期の親のキモチ

まさか、娘が不登校になるなんて。
これが私の最初のキモチでした。

「不登校」という言葉は知っていても
我が子には関係ない。
学校が合わない子もいるでしょう。

そんな風にしか思っていませんでした。
当事者になって初めてわかる不登校の親のキモチ。

不登校でお悩みのお母さま
自分の気持ちを1人で抱えていませんか?

子どもが学校へ行かない不安、怖さ、悲しみ
そんな気持ちは同じ経験をした方にしかわかりません。

「辛いね、わかるよ」って
声をかけてくれる方の子どもは不登校ではないんだもの……

目次

現実逃避したい

娘はどうなっちゃうんだろう?

勉強は追いつけなくなるのかな。
友達も離れていくのかな。
取り残されちゃうね。
ちゃんとした大人になれるのかな。
社会に出ていけるのかな。
ずっと家にいるのかな。
ゲームばかりするようになるのかな。
昼夜逆転するのかな。
一生、私が面倒見ないといけないのかな。
私が死んだら生きていけないな。
母親失格だな。
夫に申し訳ないな。
両親に何て言おうか。
ご近所さんに会うの嫌だな。
ママ友に会うの嫌だな。

あぁ、引っ越したい。
誰も私たち家族を知らない土地へ逃げたい。

この世の終わりのような
どうしようもないキモチでいっぱいでした。

まわりの目が気になり自己否定ばかり。
何をするにも気力がなく
家の中はいつもどんよりした空気が漂っていました。

どうしたらまた学校へ行けるのかな。
お友達と楽しく遊んで欲しいな。
大きな笑い声が聞きたいな。
可愛い笑顔を見たいな。
一生懸命な姿を見たいな。

以前の日常を取り戻したくて
本やブログで不登校関連のものを読み漁りました。

知識だけはどんどんどんどん増えていったけれど
娘の様子は変わりません。

逃げたい。

引っ越したい。

孤立していく娘と私

娘の友達は遊びに誘ってくれたり
お手紙を届けてくれたりします。

ママ友も私を励ますメールをくれます。
本当にありがたい。

でもね……素直に受け取れない。

「ありがとう。娘も私も元気だよ」

それは取りつくろった嘘。
元気なわけない。

ママ友に誘われても断るようになりました。
そして、次第に声も掛からなくなります。

娘もだんだん外に出るのを嫌がるようになりました。

学校というコミュニティから
親子で放り出された気分に。

見守り方がわからない

子どもが不登校になったら
まずは見守りましょうって言われます。

当時の私は「見守る」の意味がわかりませんでした。

「見守る」ってどういうこと?

「母親が変われば子も変わる」
「お母さんは好きなことしていい」
って言葉もよく聞きます。

でも、それらに対する私のキモチは

私の何がダメだったの?
この状態で好きなことできる人いる?
どのカウンセラーさんの書いていることが正しいの?

毎日毎日「私がしなきゃいけないこと」を考えます。

娘は
今まであたりまえにできていたことが
できなくなっていきます。

夜は私と同じベッドでしか寝なくなりました。
家で娘がべったりの状態が
私はキツくて苦しくて、受け入れられませんでした。

受け入れなきゃ。
娘の方が辛いはず。

でも……私だって辛いよ。

不登校初期はまさに地獄でした。

私の小学校時代は
学校へ行かない選択肢なんてありませんでした。

嫌なことよりも
楽しいことの方が圧倒的に多かったから。

だから、娘の不登校がわからなかった。

落ちるところまで

もう、落ちるところまで落ちてしまおう。
そう思いました。

急に手が震えたり、涙が出てきたり
身体に出てくる症状が辛かった。

何もしないでいると
頭がおかしくなりそうだったので

やたらと家の中をきれいにしたり
クローゼットの中を整理したり。

手を動かしていても
気がつくと頭の中は「不登校」でいっぱい。

なんとかなる。なんとかなる。

呪文のように唱えては
本当になんとかなるんだろうか?
って逆戻り…

気持ちを建て直したいけれど
どんどんどんどん落ちていきました。

最後に

後に専門家の方から教えてもらいました。

私の子どもであっても
私とは考え方も価値観も違う。

娘と私は違う。
血のつながった他人ということ。

それに気づいて
ようやく娘のキモチに近づけたような気がします。

私は知らず知らずのうちに
「お母さんと同じ考えじゃなきゃダメだよ」って
娘を追い詰めていました。

不登校でお悩みのお母さま
自分の子どもだから
自分と同じ考えであって欲しい気持ちがありませんか?

私と同じように
「お母さんと同じ考えだよね?」を
子どもに押し付けていませんか?

どうしてお母さんの気持ちをわかってくれないの?
どうしてそんなに自分勝手なの?

そういう気持ちのままではお子さまは変わりません。

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