ウチの子、ずっと気分が落ち込んでいる様子。
どうしたらいいんだろう…
食欲もなくて、状態が悪化している気がするんだけどなぁ。
不登校になると、お子さんからだんだん笑顔が消えて、それまでできていたことができなくなっていきますよね。そんな様子のお子さんを見て、心療内科を受診した方がいいのか迷いを抱える親御さんは少なくありません。無理に学校へ行かせることなく見守っているものの、好転の兆しが見えず悪化していると感じるときは専門家に相談するタイミングなのかも。
子どもの笑顔が見れなくなるのって本当につらいですよね…
心療内科への受診は、お子さんと親御さんの両方にとって大きな支えとなるケースがあります。しかし、逆に適切な診断を受けられなければ、お子さんの心の回復の助けにはなりません。
この記事では、心療内科受診の判断基準から、受診前の準備について解説します。ぜひ、参考にしてくださいね。
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不登校の子どもに心療内科が必要か見極めるポイント
お子さんの不登校になってから、心療内科の受診を検討している親御さんも多いでしょう。しかし「まだ様子を見ていいのか」「今すぐ受診した方がいいのか」その判断に迷ってしまうことも。ここでは、心療内科の受診を考えてもいい状況について説明しますね。
ただし、お子さんが強く拒否する場合は無理に連れていく必要はありません。まずはお子さんの気持ちを受け止めて寄り添ってあげるのが最優先ですよ!
子どもの生活リズムや習慣に大きな変化がある場合
生活リズムの乱れは、心の不調のサインかもしれません。特に注意が必要なのは、これまでの習慣が急激に変化したときです。
例えば、夜型の生活が定着して昼夜が逆転したり、食事の量が極端に増えたり減ったりしたときは注意する必要があります。また、趣味や好きなことにも興味を示さなくなり、1日中部屋に引きこもりがちになると、不安やうつ症状といった心の問題が原因と考えられる場合があります。
不安や恐怖、気分の落ち込みが続く場合
お子さんが学校や友達の話題を避けたり、学校に対して強い拒否反応を示したりする場合も要注意です。「学校に行きたくない」という言葉の裏には、不安や恐怖が隠れている可能性も。
また、常に元気がなく、投げやりな態度が続き、些細な出来事にイライラしたり泣いたりする様子が見られる場合も、心の健康状態に影響が出ているかもしれません。
特に気をつけたいのは「死にたい」「消えてしまいたい」といった言葉を口にする場合です。これらの言葉は、お子さんからのSOSサインです。このような発言があった場合は、お子さんの気持ちを否定せず、まずは受け止めてあげましょう。
親御さんに大きな不安がある場合は、親御さん自身も心療内科を受診すると不安定な心の状態が改善される場合もありますよ。
身体症状があるが、明確な原因が見つからない場合
心の不調は、しばしば身体の症状として現れます。頭痛、腹痛、吐き気、めまい、食欲不振など、さまざまな身体症状がみらるでしょう。でも、一般の内科で検査しても特に異常が見つからないケースがほとんど。
症状が深刻な場合は、心療内科や専門の医療機関を受診するのは効果的かもしれません。心の面からアプローチすれば、症状が改善する可能性が高いでしょう。
薬を処方される場合もありますが、お子さんに合わないケースもあるので気をつけてくださいね。服用後の様子を見て、薬を飲ませない判断も重要です。
我が家の場合は、1度だけ娘を大学病院の心療内科へ連れて行きました。うつなどの症状があったわけではなく、ただただ私が不登校の原因を知りたかっただけです。
娘が全力で拒否したので2度目の受診はしませんでした。あの頃の私は原因探しばかりしていたなぁ…
今は、親子のコミュニケーションを見直して、娘の心の土台づくりの方が重要だと思っています。
不登校の問題は、薬を飲んだからといって解決するわけではありません。たとえ一時的に症状がよくなったとしても、お子さんの心の土台がしっかりと育まれなければ根本から解決したとは決して言えないと私は思います。
不登校になってから心療内科で対応できるケース
心療内科は、子どもの抱える不安やストレスに対し、医学的および心理的なアプローチで改善をサポートする専門的な医療機関です。親御さんが感じる「心配」が、専門家のサポートで軽減できる場合もあるのも確かです。
ここからは、心療内科が対応できるケースについてお伝えしますね。
不安障害や対人関係の不安
学校に対する強い不安や、友達や先生との人間関係に過度な緊張を感じるお子さんには、心療内科での治療が効果的かもしれません。
特に、学校のことを考えただけで動悸や手足の震えが起きたり、友達の視線が気になって教室に入れなかったりする場合は、不安障害の可能性も考えられます。
心療内科では、カウンセリングや認知行動療法(CBT)といった心理療法を中心に治療を進めます。必要に応じて薬物療法も組み合わせながら、不安を和らげていくケースもあるでしょう。
うつ状態や抑うつ気分
気分の落ち込みが続き、何事にも興味を持てない、自分を責めがちになる、といった症状が見られる場合は、うつ状態の可能性も考えられるかも…
心療内科では、認知行動療法やマインドフルネスなどの心理療法を用い、お子さんの年齢や症状に応じて最適な治療方法で症状改善を図ります。
身体症状(心身症)
頭痛や腹痛、吐き気などの身体症状が現れるものの、一般的な検査では異常が見つからない場合があります。これらは心身症の可能性があり、心療内科での治療が有効です。
症状の背景にある心理的な要因を探り、それに対する適切な対処方法を見つけていきます。
適応障害
新しい環境への適応が難しく、強いストレス反応が出ている場合は、適応障害の可能性があります。特に、学年が変わったときや転校後に症状が出るケースが多いかもしれません。
心療内科では、環境変化へのストレス対処法を学び、心のバランスを整えるためのスキルを身につけるなどのサポートも。お子さんのペースにあわせて、徐々に適応力を高めていきます。
発達障害にともなう二次的な不安やストレス
ADHDやASDなどの発達特性により、学習や対人関係に困難が生じて不安やストレスが強まるケースもあるでしょう。心療内科では、発達特性に配慮しながら、二次的に生じた不安やストレスを和らげていきます。
お子さんの特性を理解し、適切な環境調整や支援方法を見つけて適応を目指します。
不登校で心療内科に行く前に親ができる準備
心療内科の受診が決まったら、お子さんが安心して診察を受けられるよう、いくつかの準備があります。ここでは、スムーズな受診のために役立つ準備のポイントをご説明します。
親御さん自身の心構えも大切ですよ!
子どもの様子や行動の変化を記録する
心療内科での診察では、お子さんの状態を正確に医師に伝えるのがとっても重要!日々の様子を記録しておくと、診察がスムーズに進みますよ。
記録するポイントは以下の通り。
日記形式や表にしてまとめておくと、わかりやすく医師に伝えやすいかも!
受診の目的を子どもと話し合う
心療内科への受診は、多くのお子さんにとって不安な経験なはずです。そのため、なぜ受診するのかを、お子さんの年齢や理解力にあわせて説明しておくのが大切。
「学校のことや体調について、専門の先生に相談してみよう」
「話したくないことは無理に話さなくていいよ」
など、お子さんを追い詰めない言葉かけができると良いですね!
リラックスさせるための工夫
診察の前後は、お子さんの緊張や不安が高まりやすい時間です。親御さんが常にそばにいて、安心できる環境を作るように心がけてくださいね。
また、お子さんの好きな話題で会話をしたり、気分転換になる行動を取り入れたりするのもいいかもしれません。
親自身の気持ちを整える
親御さんの不安や緊張は、自然にお子さんに伝わってしまうもの。そのため、親御さん自身も心の準備をしておくのが大切です。必要以上に心配しすぎず、穏やかな気持ちで診察に臨めるといいですよね。お子さんに対しては、お子さんのペースを尊重して無理に話させようとしないようにしてくださいね。
医師からの質問には、保護者様の視点で気になっている点を率直に伝えられると、より適切な治療方針を立てやすいのではないでしょうか。
親御さんの心が安定していて、冷静でいることはとっても大事ですよ!
最後に | 不登校の解決には心の土台づくりが大切
不登校のお子さんへの向き合い方に、唯一の正解はありません。この記事は、決して心療内科への受診を推奨するものではなく、受診を検討される親御さんに少しでもお役に立てればいいなと思います。
最も大切なのは、お子さんの心に寄り添いその気持ちを尊重すること。心療内科の受診は、あくまでもサポートの1つだと私は思います。特に、お子さんが受診を強く拒否する場合は、無理に連れて行くべきではありません。
逆に、お子さん自身が「相談してみたい」などの意思を示した場合は、その気持ちに寄り添って受診を検討してみましょうね!
不登校の根本的な解決には、お子さんの心の土台づくりが重要です。安心できる居場所、信頼できる人間関係、自己肯定感の回復など、心の安定を支える環境づくりが何より大切。
心療内科は、そうした回復への道のりを支援する1つの手段として考えてもらえればと思います。
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